「給与条件だけで大手企業と採用を競うのは難しい……」
「求人サイトに広告を出してもなかなか応募者が来ない……」
上記のようなお悩みを抱えている、経営者様・人事担当者様も多いのではないでしょうか。
実は、高額なコストをかけずに「退職金制度あり」と求人票に明記し、求職者への訴求力を高める方法があります
それが、中小企業でも導入が進む「企業型確定拠出年金(企業型DC)」です。
この記事では、なぜ企業型確定拠出年金(企業型DC)が「採用に有利な福利厚生」と言われるのか、その具体的な理由と経営にもたらすメリットについて、わかりやすく解説していきます。
福利厚生とは?

福利厚生とは、給与や賞与といった基本的な労働対価に加えて、企業が従業員やその家族に提供する報酬・サービスの総称です。
従業員が健康で安定した生活を送れるように支援することはもちろん、働きやすさや働きがいを向上させる目的で導入されます。
福利厚生の導入ランキングTOP20
以下は、企業が導入している「福利厚生」のランキングTOP20です。
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順位
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制度の名称
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| 1位 | 健康診断(法定以上の項目)・人間ドック |
| 2位 | 結婚祝い金 |
| 3位 | 従業員やその家族の弔慰金 |
| 4位 | 従業員または配偶者の出産お祝い金 |
| 5位 | 確定拠出年金制度 |
| 6位 | 家族手当 |
| 7位 | 財形貯蓄・社内預金制度 |
| 8位 | リフレッシュ休暇・アニバーサリー休暇 |
| 9位 | 持ち株会 |
| 10位 | 資格取得支援、受験料補助 |
| 11位 | eラーニング・通信教育の提供・補助 |
| 12位 | 研修、講座、セミナー参加費補助 |
| 13位 | 災害見舞金 |
| 14位 | 借り上げ社宅・社員寮 |
| 15位 | 社員食堂・カフェ |
| 16位 | 法定日数以上の有給休暇 |
| 17位 | 住宅ローン補助・家賃手当 |
| 18位 | 社用車あり・ガソリン代支給 |
| 18位 | 無料駐車場 |
| 20位 | 従業員死亡の場合の遺族生活保障 |
上記のランキングを見ると、結婚祝い金などの「生活費の補助」や、確定拠出年金制度などの「将来の備え(退職金)」といった福利厚生を、企業が積極的に導入していることがわかります。
採用が難しい時代だからこそ“見える福利厚生”が重要

少子高齢化に伴い、日本における有効求人倍率は高い水準で推移しており、企業の人材獲得競争は年々厳しさを増しています。
多くの企業が求人媒体に広告費を投じていますが、単に露出を増やすだけでは応募者が集まりにくいのが現状です。
なぜなら、求職者は条件面だけでなく「この会社は従業員を大切にしてくれるか」「長く安心して働ける環境か」という数値化できない情報を、求人票の中身から読み取ろうとしているからです。
そこで重要になるのが、求職者の目に留まりやすい「見える福利厚生」です。
「見える福利厚生」とは、“求人票に制度として明記することができる福利厚生”のことを指します。
「見える福利厚生」= 企業型確定拠出年金(企業型DC)
そんな「見える福利厚生」として注目を集めているのが「企業型確定拠出年金(企業型DC)」です。
「企業型確定拠出年金(企業型DC)」は、会社が掛金を拠出し、従業員がその資金を運用して老後資産を形成することができる年金制度のことを指します。
企業型DCは、税制優遇を受けながら効率よく資産形成ができるため、従業員にとって手取り以上の価値を提供できる制度といえます。
企業型DCを導入することで、求人票に「退職金制度あり」や「資産形成支援制度あり」と明記できるようになり、“見える福利厚生”で競合他社との明確な差別化をすることができます。
企業型確定拠出年金(企業型DC)についての詳細は、以下の記事もあわせてご覧ください。
>>企業型DC(企業型確定拠出年金)とは?プロセスコアの導入サポートも紹介
企業型DCが採用に有効な3つの理由

“見える福利厚生”として企業型DCを導入すると、なぜ採用活動において有利に働くのでしょうか。
ここでは、採用現場の実情を踏まえつつ、企業型DCが採用に有効な3つの理由を解説していきます。
① 採用サイトや求人票に明記できる(“見える”福利厚生)
先ほども少し解説しましたが、企業型DCを導入すると、採用サイトやハローワークの求人票に福利厚生として「確定拠出年金制度」や「退職金制度」と記載できるようになります。
求職者が企業を検索する際、「退職金あり」の条件で絞り込みを行うことは珍しくありません。
退職金制度があるだけで検索結果に表示される機会が増えるため、自社に興味を持ってエントリーしてくれる候補者を集める「母集団形成」につなげることができます。
また、iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISAの普及により、個人の資産形成への関心が高まっています。
企業型DCの「会社が手数料や掛金を負担して、資産形成を後押ししてくれる」という事実は、求職者に対し「経営者の金融リテラシーが高く、財務体質もしっかりしている企業」というポジティブな印象を与えることができるでしょう。
② 将来のことを考えている若手・中堅層に響きやすい
「老後の年金問題」や「インフレによる物価上昇」などの“将来のお金に対する不安”は、40代~60代のミドルシニア層よりも、20代~30代の若手・中堅層のほうが敏感に感じ取っていることが多いです。
実際に、学生へのアンケート調査でも、将来の不安要素として「老後の生活」が上位に挙がっています。
(出典:マイナビキャリアリサーチLab「2025年卒大学生活動実態調査(9月)」)
福利厚生として企業型DCを導入することで、「今は給与が高くても、将来どうなるかわからない」という不安を持つ層に対して、「この会社なら、働きながら将来の資産づくりもサポートしてもらえる」という安心感を与えることができるでしょう。
③ “社員思い”の企業イメージをアピールできる
福利厚生は、企業からのメッセージそのものです。
企業型DCを福利厚生として導入することは、「会社が成長するだけでなく、そこで働く従業員の将来も一緒に豊かにしていきたい」という意思表示になります。
単に労働力の対価として給与を払うだけでなく、従業員の数十年先の人生まで考えて企業型DC制度を整える姿勢は、「社員を大切にする会社(社員思いの会社)」というブランドイメージを形成することにつながります。
“社員思い”の企業イメージをアピールすることができれば、「ここなら安心して長く働けそう」という信頼感につながり、求職者からの応募率アップにも貢献するでしょう。
企業型DCの導入は企業経営にもメリット大!

企業型DCは従業員へのメリットだけでなく、導入する企業側にも経営上の利点が多くあります。ここからは、企業型DCの導入が経営にもたらすメリットについて解説していきます。
社会保険料の抑制効果がある
企業型DC(「選択制」の場合)には、社会保険料の負担を適正化する効果があります。
選択制の企業型DCでは、会社が拠出する掛金をDCの積み立てとするか、給与として今、受け取るかを選択できます。掛金として拠出した分は「給与」ではなく「事業主掛金(福利厚生費など)」として扱われるため、社会保険料や課税の対象外となり、結果として企業の社会保険料負担にも影響してきます。
これにより、従業員本人だけでなく、会社が負担する社会保険料(法定福利費)も軽減される仕組みです。削減できたコストを制度の運営費に充てることで、実質的な負担を抑えながら制度を維持することが可能です。
従業員1人あたり月額1000円程度のランニングコストから始められる(掛金除く)
「企業年金」と聞くと、多額の費用がかかるイメージがあるかもしれません。
しかし、企業型DCであれば、従業員1人あたり月額1,000円程度のランニングコストではじめることができます。
ただし、この金額は運営にかかるランニングコストを指しており、会社が負担する掛金分がランニングコストに上乗せされる点に注意が必要です。
なお、選択制の企業型DCの場合は、会社からの掛金負担なしで制度をスタートすることも可能です。
採用コストの削減効果が期待できる
社員が企業型DCの効果を十分に理解できると、「この会社は自分たちの将来のことを真剣に考えてくれている」と思ってくれるようになり、従業員エンゲージメント(会社への愛着心や帰属意識)の向上につながります。
従業員エンゲージメントが高まることで、離職率の低下が期待できます。
そして、長く働いてくれる社員が増えれば、新たな人材を採用するための広告費や紹介手数料といったコストを削減することにつながっていきます。
このように、企業型DCを導入することで、長期的に見て採用コストの削減効果が期待できるのです。
福利厚生として企業型DCを導入した企業の成功事例
実際に福利厚生として企業型DCを導入した企業からは、「面接での反応が変わった」「社員のマネーリテラシーが向上した」といった声が寄せられています。
特に中小企業においては、大企業並みの福利厚生制度があること自体が、求職者からの驚きと信頼につながり、採用における競合企業との差別化に成功している事例が多くあります。
詳しい導入事例や現場の声については、以下の特設ページでご紹介していますので、ぜひご覧ください。
>>導入事例|企業型確定拠出年金(企業型DC)導入支援のプロセスコア
企業型DCの導入ステップと注意点
企業型DCの導入にあたっては、制度設計から従業員への説明、関係機関への届出など、いくつかのステップが必要です。
企業型DCの導入ステップで特に重要なのが、「従業員への投資教育」です。
制度を導入して終わりではなく、従業員が制度のメリットを理解し、正しく活用できるようにサポートすることで、はじめて従業員にとって価値のある「福利厚生」として機能するようになります。
企業型DCの詳しい導入ステップや注意点については、以下の記事をご参照ください。
>>企業型DCの導入方法を社労士が解説!手続きの流れやスケジュール・費用
まとめ:「未来志向の職場づくり」なら企業型DC

この記事では、企業型DCを「福利厚生」として導入する際の、採用面でのメリットおよび経営面でのメリットをご紹介してきました。
企業型DCは、単なる節税対策や資産運用のための制度ではありません。
企業が従業員の未来を考え、長く安心して働ける環境を用意するための「未来志向の福利厚生」です。
「採用で他社と差別化できる福利厚生を探している……」
「採用率アップ、経営面での節税効果、従業員の離脱率の低下を同時に叶える制度はないだろうか……」
上記のようなお悩みを抱えている中小企業の経営者様は、ぜひ「企業型確定拠出年金(企業型DC)」の導入を検討されてはいかがでしょうか。
プロセスコアでは、企業型DCの制度設計から導入後の投資教育まで、企業の状況に合わせたトータルサポートを行っています。
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